令和のワンマン社長に込めた思い

今回は、【令和のワンマン社長】と名付けた理由について記したいと思います。

ワンマン社長との出会い

一般的にワンマン社長とはネガティブに捉えられます。

人の意見を聞かない、他者を認めず自己を愛す。

しかし、銀行員として数千の中小零細企業を見てきて思うのは、事業の成否は社長の経営手腕に依存するが、ワンマン社長が共通してもっている「情熱を絶やさず未来志向の生き様」にはほれぼれするということです。

ワンマン経営の良さは、意思決定が速いという点に尽きるでしょう。中小零細企業にとって、大企業との差別化の大きなポイントとなります

意思決定が速いというのは、つまり経営者の覚悟力であると思います。「責任は俺が取る」とすぐに言えるかどうか日頃から事業に傾けた情熱を注ぐ量だと思います。この腹を括った意思決定ができるか否かが良くも悪くもワンマン経営の真髄だと思います。

ここまで中小零細企業にとってワンマン経営は良いことだと述べてきましたが、しかし、’’one-man’’経営は良くないというのが本題です。

ダメなワンマン経営

よくある昭和のワンマン経営には、’’one-man’’経営となっていることが多いのです。経営者の周囲にイエスマンしか配置せず、経営者が独裁者となる。そして社員は指示待ち族となってしまいます。

私がメガバンクを退社後、稼業に戻り目にした風景は正しくそういった典型的な昭和のワンマン経営なゾンビ企業でした。

「資材はA社の〇〇を購入して良いでしょうか?」

「出張に行っても良いでしょうか?」

「求人募集の時給を上げても良いでしょうか?」

自身の職務に責任をもって仕事を管理していたら数秒で意思決定できるレベルのことを、何時間も紋々と社長の意思決定を待つために時間を浪費しているようではダメです。

会社全体に士気がなく、新たなアイデアや改善策が生まれるような活気がなくただ終業時間が来るのを待つだけの社員しかいない会社となっていました。

「ここで働く社員達はこれで本当に幸せだろうか。家族や友人や子供に胸を張って言える仕事や生活だろうか?未来に希望を持てるだろうか?」

理想の仕事ワンマン経営

One-man経営から脱却し、社員それぞれが自ら考え思考し行動する、そういう自立した思考をもたなければ、組織の活性化や発展は望めない。

また弊社で働く社員には、人生の大半の時間を過ごす職場で人生の大半の時間をムダに過ごしてほしくない。

そういう思いから、私は脱’’one-man’’経営をスローガンにすることを決めました。

脱one-man経営のためには、社員に積極的に権限を与え、自立した個の集合体をつくることだと考えます。

各人が自立した思考を持ち、各々双方が相互に理解し合うこと。そういう個の集団こそが自発的にイノベーションが起きる強い組織なのではないでしょうか。

”one-man”経営の行きつく先は、ゾンビ化した組織となりワンマン社長に依存する組織です。

企業を後世に代々継承していくためには、組織は集団で構成しなければならないと考えます。

【令和のワンマン社長】とは、脱’’one-man’’経営を目指し、昭和型のワンマン経営から令和の時代に即したワンマン経営をしていきたいとの思いから名付けたものとなっています。

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